改善したい仕事を思いつくたびに手を付け、どれも途中になっていませんか?
最初の対象は、目立つ不満だけで決めません。発生頻度、所要時間、ミス、待ち時間、影響範囲を同じ表に並べ、現状を測れる仕事から一つ選びます。
この記事では、業務の棚卸し方、5つの選定基準、小さく試す前の測定方法を紹介します。
業務改善が進まない原因を確認する
改善案を考える前に、対象と目的が曖昧でないかを見ます。
「面倒だから自動化する」「新しいツールを入れる」から始めると、利用頻度の低い仕事や不要な工程を残したまま手段だけが増える場合があります。
最初に、改善の目的を時間短縮、ミス削減、待ち時間削減、属人化解消などに分けます。改善を見る観点を広げたい場合は、業務効率化のための7つの視点も参考にしてください。
対象範囲を決めて業務を一覧化する
全社を一度に扱わず、部署・担当・期間を区切って棚卸しします。
対象期間に実施した仕事を、成果物が一つになる程度の粒度で書き出します。「経理」のような大分類ではなく、「請求データを確認する」「承認依頼を送る」のように工程を分けます。
定例業務だけでなく、問い合わせ、差し戻し、確認待ちも記録します。担当者本人だけでなく、前後工程の人にも漏れがないか確認します。
5つの基準で改善候補を比べる
異なる仕事を、同じ評価項目で比較します。
- 頻度:一定期間に何回発生するか
- 時間:1回と一定期間の合計で何時間かかるか
- ミス:どの誤り・差し戻しが何回起きるか
- 待ち時間:誰の何の判断で止まり、どれだけ待つか
- 影響範囲:顧客、他部署、後続工程のどこまで影響するか
点数を付ける場合も、根拠となる記録を残します。影響が大きくても安全・法令・内部統制に関わる業務は、単純な時間短縮だけで優先しません。
業務棚卸し・改善優先度シートを作る
改善前の事実と、選定理由を同じ行に残します。
- 業務名・工程・担当:
- 成果物・完了条件:
- 発生頻度:
- 1回/期間合計の所要時間:
- ミス・差し戻し:
- 待ち相手・待ち時間:
- 影響する相手・工程:
- 改善目的・優先理由:
数値が分からない欄は推測で確定せず、「未計測」と書きます。まず候補を絞り、その業務だけ測定して精度を上げます。
改善前の現状を測定する
改善後に比較する項目、期間、記録方法を先に決めます。
開始と終了、手待ち、差し戻し、処理件数を区別して記録します。繁忙期だけのデータなど、条件に偏りがある場合は併記します。
改善の評価項目は目的に合わせます。時間短縮を目的にしながら、ミスや利用者負担が増えていないかも確認してください。
一つの工程から小さく試す
業務全体を一度に変えず、戻せる範囲で検証します。
対象工程、担当者、期間、評価方法、中止条件を決めて試します。関連部署へ影響する変更は、実施前に承認と周知が必要です。
結果は、実測値と担当者の解釈を分けて残します。改善しなかった場合も、条件と結果を記録して次の案に使います。
まとめ
改善対象は、負担と影響を同じ基準で比べて一つ選びます。
業務を一覧化し、頻度、時間、ミス、待ち時間、影響範囲を記録します。現状を測ってから、一工程だけ小さく試してください。
まず対象を自分の担当業務に絞り、直近の仕事を5件だけ書き出してみましょう。


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