RPAってなんでも自動化できるんですよね?
私のデータ処理を自動化してください・・・
RPAを使えばパソコン作業の単純作業は自動化できますよ。
でも、その前に考えてほしいことがあります。
最近、多くの企業で導入が進んでいるRPA(Robotic Process Automation)。
パソコンでの作業を自動化してくれるので、デスクワークを主としているサラリーマンの救世主です。
ただし、なんでもかんでも自動化すればいいというわけではありません。
今回は、RPAで業務を自動化する前に考えてほしいことを紹介します。
RPAを導入するとどうなるのか?|導入後の声
私は、今の部署でRPAの推進を担当しています。
実際に、毎月データをダウンロードしたり、グラフを作成したりといった単純作業をガンガンRPAによって自動化してきました。
その結果、業務を自動化してきた担当者からこんな声をもらえるようになりました。
- 今まで単純作業でめんどくさかった業務がなくなって嬉しい。
- 業務を自動化してくれたおかげで、大事な業務に集中することができる。
- 早く帰れるようになった。
こんな声をいただくことができて、担当者として大変うれしく思います。
RPAは今まで人が行ってきた大量の単純作業を代わりにやってくれるため、業務効率化の強力なツールであることは間違いありません。
実際に上手にRPAを導入すれば、大幅な業務削減が見込めます。
RPAを自動化する前に考えるべき3つのポイント
「意味のない仕事を効率化するほどムダな仕事はない」
これは私が日頃、RPAを推進するにあたって心がけている大好きな言葉です。
業務の効率化をサポートしてくれるRPAですが、今の業務のやり方をそのまま自動化してはいけません。
理由は大きく3つあります。
簡単に言ってしまうと業務を始めたときと今では状況がことなるでしょ?ってことです。
たとえば、紙の申請書をみながらシステムに入力するという仕事があったとします。
これを自動化しようとするとどういった手が考えられるでしょうか?
今まで紙だった申請書をエクセルデータでもらうことにして、そのデータをRPAでシステムに入力するという手を考えてしまう人もいるかも知れません。
でも、考えてみてください。
ホームページに申請フォームを用意して、その入力をシステムに蓄積する方が良いと思いませんか?
こんなに極端な例は現実世界では起こらないのかもしれませんが、これと似たような状況はRPAで業務を推進している現場では起こっています。
こういった事態を避けるために気をつけてほしいポイントが3つあるので説明していきます。
その業務は本当に人の役にたっているか
まずはその業務が本当に人の役に立っているのかを考えましょう。
言い換えると「自分の仕事に付加価値があるかどうか」です。
さきほど上で出した例だと、そもそも担当者は入手したデータに対してなんの付加価値もつけることができていません。ただ、転記しているだけです。
昔からやっているという理由だけで、こういった付加価値の少ない業務を行っている場合も多く見受けられます。
まずは、自動化の前に一呼吸してみて、自分の仕事に付加価値があるのかという点を考えてみてください。環境というものは日々変わっていきます。
もしかすると今やっている仕事は、ただただ昔から続けているだけで、ほとんど誰の役にも立ってない場合もあるかもしれません。
付加価値がないのであれば、自動化するのではなく、思い切って別の手を考えた方が良い可能性が高いです。
方法を変えることはできないか
つづいては、方法を変えることができないか、です。
「同じアウトプットを手に入れる方法は本当に今の方法だけか?」
これが2つ目のポイントになります。
システムに入力する方法は、なにも自分が入力するだけではありません。
もしかするとシステムに入力しなくても、仕事が進む方法があるかもしれません。
今のやり方が一番良いということは基本的にありません。
データの入手方法などを変えることで、同様の結果を得ることができるのであれば、自動化するよりも簡単に効率化ができます。
現状のやり方が本当に正しいかを考えることも自動化の前に考えるべきポイントと言えます。
頻度・量を減らすことはできないか
最後は、頻度・量を減らすことはできないか、です。
月報の作成業務なんかをイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。
その月報、本当に毎月必要ですか?
2ヶ月、いや3ヶ月に一度でだれか困る人がいますか?
仕事の量・頻度をそもそも減らすことができるのであれば、自動化することのメリットは薄れていきます。
なんだったら、不要であるなんて可能性もあるかもしれません。
アウトプットの量や頻度が適切であるかを考えることも自動化の前に必要な大事なポイントの一つです。
まとめ
近年、導入が大幅に進んでいるRPAですが、導入のための手間よりも仕事のやり方を変える手間のほうが小さいということは、RPA推進を担当してきて身にしみて感じます。
今の仕事のやり方が本当に正しく、意味のあるものなのか
これをまずは考えてRPAの導入を検討していきましょう。
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